これから赤ちゃんを迎えるパパママへ。
産まれたばかりの赤ちゃんと向き合っているパパママへ。
ワクワクと喜びを感じつつ、不安や戸惑いを抱えている方もいらっしゃることでしょう。
様々な問題や疑問が生じるのは自然なことです。
赤ちゃんとの生活は、予想外の出来事の連続です。
その「はじめて」の出来事は、未来ではかけがえのない思い出となります。
悩みを乗り越えることで、私たち親も、人として成長していきます。
ここでは、初めての育児で多くの方が悩むであろう問題を、一緒に考えてみましょう。
この記事が、育児に向けた心の準備や悩みの解決の役に立てば嬉しいです。
記事内でやりたいことは以下の通りです。
- 出産後によく起こる問題をあらかじめ知ることができる
- なぜそれが起こるのか原因を考える
- それを解決する糸口や、楽になる考え方を提案する
- 同じように悩む仲間がたくさんいる、人に相談することができる、と知ってもらう
今回は育児のなかでも初期にやってくる悩み、新生児期〜乳幼児期の夜泣きについて考えてみましょう。
## 育児の悩み ひどい夜泣き
夜泣きに関して、陥りやすい問題をいくつか紹介しましょう。
ある程度予測しておくことで、いざそうなった時に怒りや焦りが少なくなるはずです。
里帰り出産に過度の期待をしないようにしよう
まず「100%納得できる里帰り出産は珍しい」と考えましょう。
新生児の夜泣きがひどく、悩むママはたくさんいます。
個人差はありますが、出産直後のママの身体は本当につらい状態になります。
身体へのダメージと出血量は、大掛かりな手術と同じと言えるでしょう。
その大変さを見越して、里帰り出産をする人も多いと思います。
実家の親御さんの理解が深ければ、日中は休ませてもらうなど協力してくれるでしょう。
しかし、食事や洗濯などの身の回りの世話をしたらいいんでしょ?くらいに考えている親御さんがいるのも現実です。
夜中に何度も起きて授乳や夜泣き抱っこをする必要があり、日中もほとんど赤ちゃんに付きっきりになる場合もあります。
「わざわざ里帰り出産にしたのに、ぜんぜん思っていた状況と違う!」
と感じてしまう人も少なくないようです。
ご実家の親御さんにもやるべき家事があり、場合によっては仕事もしているかもしれません。
漠然とサポートをお願いするのではなく、現実的にどの程度のことをしてもらえるのか、お互いのためにしっかりと相談しておきましょう。
もしサポートが充分でなかったとしても、「ほんの少しでも助けてくれている」ということに感謝して過ごすことができれば、赤ちゃんの健やかな成長に繋がります。
### 夜泣きに対するパパの対応
もっとも重要になるのは、一緒に暮らすパパの夜泣きへの取り組み方です。
問題を起こしやすいポイントとしては、「母親は育児、父親は仕事」と『パパが勝手に』決めてしまうことです。
夜泣きは数ヶ月から2〜3年と、個人差が大きいものです。
それをぜんぶママに押し付けるのは、夫婦関係を築く上でもかなりの問題になると思ってください。
ママ自身が「それでも平気」と思っていたとしても、別の形で不満が現れます。
現代では育児を自分事として考えられる男性も増えてきました。
ですが、その取り組み方は人それぞれで、みんながみんな合格点に届いている訳ではありません。
やはり多くの部分をママに頼っている家庭も多いのではないでしょうか。
赤ちゃんのお世話や家事を全て行った場合の仕事量は、一般企業であったら間違いなくブラック企業レベルです。
もし夫婦で役割分担を決めていたとしても、「担当じゃないから絶対にやらない」というのは良くありません。
母親も人間です。
体調がイマイチの時は代わってもらいたい時があります。
夜泣き対応をしなければいけない瞬間は、絶対にやってきます。
パパは、下記の言い訳はやめるようにしてください。
・明日も仕事だから
・子どもの相手は苦手なんだ
・ママじゃないと泣き止まないよ
疲れてるから無理、今は自分の時間だから、などは論外なので入れていません。
ぜひ無理してでも協力をしてください。
そしてママも「自分もやってるんだから当然でしょ!」など思わず、少し楽になったことに感謝の気持ちを持ってあげてください。
いつも任せているパパは、その何十倍も日頃から感謝をするようにしましょう。
###「抱っこが苦手」は努力で解決できる
「自分に夜泣きの抱っこなんて出来るわけない、、、」と思っているパパ。
「うちの旦那にそんなこと任せられない、、、」と感じているママ。
知っておいてほしいのは、頑張って続ければ誰でも出来るようになる、ということです。
新生児が、初めての人間に抱っこされて泣くのは当たり前です。
ママの抱っこで泣き止むのは、ずっとお腹の中にいたからです。
お腹から出てきてからが、パパと赤ちゃんが絆を創るスタート地点。
初めは苦労すると思いますが、みんなで努力をすれば、パパにも夜泣きのお世話ができるようになります。
※パパさん、自分の抱っこですやすや眠る赤ちゃんは、本当にかわいいですよ。
赤ちゃんが夜泣きをする8つの原因
理由があるようで、明確にはわからないのが赤ちゃんの夜泣きです。
空腹やオムツの場合は比較的わかりやすいですが、それ以外が原因になる時もたくさんあります。
一般的に言われていることをご紹介します。
1. 「お世話して」のサイン
空腹や衛生面のお世話など、生きるために必要なことをしてもらうために泣きます。大人も理解しやすい感覚なので対応しやすいです。
2. 環境の変化
暑さや寒さ、突然の光や音など、突然の環境変化に反応して泣きます。これも生命維持のためや、親に守ってほしくて泣きます。
3. 睡眠リズムの未発達
新生児は睡眠のリズムが整いづらく、安定する時期は個人差があります。1〜4時間の睡眠を繰り返すことが多く、起きたことを親にしらせるために泣きます。これも自分を守るための本能だと思われます。
4. 体調不良
熱だったり、お腹の調子が悪い時も泣きます。この場合は見守るか、必要であれば医療機関に診てもらう必要があります。特定のものを食べた時など、何か法則があるかもしれません。日頃からよく観察しましょう。昼間にはしゃぎすぎるなど、疲労感や興奮で泣くこともあります。
5. 歯の生え始めや成長痛
生後5ヶ月〜1歳頃が歯の生え始める時期で、夜泣きが増えることがあります。いつもより脚をばたつかせるなどしていたら成長痛の可能性があります。これは2〜4歳のしゃべれる時期に入ると「あしのココが痛い」と、眠れない理由を聞けるようになります。これらの原因は、子供がしゃべれるようになるまでは「いったい何故泣いているのか、、、」と途方に暮れてしまう人もいるでしょう。
6. 免疫機能の成長
体調不良と似ていますが少し違います。人体に害は少ないが、今までは持っていなかった菌などが身体に入ってきた時です。身体は免疫を作るために働き、その反応が赤ちゃんにとって違和感となります。大人が、軽微な花粉症やアレルギー鼻炎で不快感を覚えるのと似ていると考えられます。
7. 月の満ち欠け
科学的な根拠は少ないですが、大人でも感じる方がいるのではないでしょうか。例えば、満月や新月の時に気分が浮き沈みしたり、ホルモンバランスの崩れなどを感じる場合があります。偏頭痛などの明確な体調不良を感じる人も多いです。赤ちゃんも、その影響で身体に違和感を覚えている可能性があります。ママ友などと話をしてみると、「昨夜はうちの子もぜんぜん泣き止まなかった」ということがよくあります。
8. 外の世界への不安感
「新生児期の泣き」は主にこれだと思います。お腹の中からまったく知らない世界にポンと出されたと考えたら、当然なのではないでしょうか。赤ちゃんが生存するためには、誰かに保護してもらわないといけません。ここまで書いたように、赤ちゃんの五感も色々なものに反応します。細菌やウイルスなどへの免疫反応、未知の出来事に対する生存本能は大人以上に活動しています。赤ちゃんは「この環境なら生きていける」と、心から安心できるまで泣くのです。「この世界は安心して良いんだよ」と教えてあげるのが、親としての一番最初の育児だと私は考えます。
赤ちゃんの夜泣き・2つの対応
夜泣きの対応を大きく分けると、以下の2つの行動があります。
- すぐにあやす
- 放って置く
この対極の対応は、個人の考え方や国の文化によって変わってくるようです。
双方にメリット・デメリットが存在します。
「あやす」について
あやすメリットとしては、赤ちゃんの不安感をすぐにケアできることです。
助けを求めた時に親がすぐ反応することで後々、子供は自己肯定感が高まりやすくなり、親への信頼感が増していきます。
親にとっても、手を掛けることで育児をしている実感が得られます。
泣き声を聞くことがストレスになる人にとっては、抱っこや授乳ですぐに泣き止むなら気が楽かもしれません。
デメリットとして挙げられるのは、
夜中に動くことで増える身体的疲労や、抱っこ癖がついて後々苦労するという考え方もあります。
他にも、本当は必要がないのに、過剰にあやしてしまうことが考えられます。
ただの寝言や、夢を見ているだけだった場合、あやすことで余計に目が覚めてしまいます。
※ある程度の所で線引きをしないと、過干渉や共依存など、問題になってしまう可能性があります。
「放って置く」について
文字だけ見ると無責任に感じてしまうかもしれませんが、すぐにあやさず放って置くことにも目的があります。
赤ちゃんは自分で泣きやんだり眠ったりする力を、自然と身につけていきます。
それを親が邪魔しないように、あえて放って置くのです。
そうすることで、赤ちゃん本来の体内時計の形成を助け、自立した睡眠能力を身に付けさせることが出来ます。
うまく寝てくれるようになれば、親の身体的負担が減ります。
赤ちゃんにとっても夜泣きはストレスが掛かりますから、自分自身で睡眠をコントロールできるようになることは健やかな成長の助けになります。
だからといって、完全なる放置をおすすめしている訳ではありません。
前述の「お世話のサイン」「環境の変化」「体調不良」の場合は放置したら命に関わるからです。
他にデメリットとして考えられるのは下記の点です。
まず、放置の度が過ぎると、自己肯定感の欠如に繋がる可能性があります。
助けてもらいたいのに親は自分を見てくれない、そう感じさせないよう注意しましょう。
よくおすすめされているのが、「90秒放置」です。
泣き始めて90秒は見守り、それで泣き止まなければあやし始める、という方法です。
新生児のうちはリスクも高いので、3ヶ月を過ぎてからが良いと考えられています。
夜泣きには、ちょっとした居心地の悪さや、ただの寝言の場合があります。
泣きながら少し動いたり時間が経つことで、自分で泣き止み再び眠りにつくようになります。
初めはうまくいかなくても、1ヶ月続けると7時間ほど連続で寝てくれるようになる、とされています。
すぐに世話をしたくなる人にとって、待つ時間がもどかしく感じるかもしれません。
ですが、親の「見守る力」は育児をする上でとても大切です。
この方法を使って、見守る力を鍛えていくのも良いと思います。
## 夜泣きにおすすめ・ハイブリット対応【90秒放置+子守唄】
ここでおすすめするのが、放置・あやすを上手に配合したハイブリット対応です。
それは、「90秒放置」+「子守唄」です。
放置の90秒放置は前述した通り、とても有効だと思います。
それでも泣き止まない時には、子守唄が大きな力を発揮します。
育児の味方・子守唄のコツ
新生児は聴覚と肌感覚が特に発達しています。
そのため、「声の響き」というのは赤ちゃんにとって強い影響力があります。
「声の響き = 振動」を感じてみよう
自分で声を出しながら胸に手を当ててみてください。
音が出るのと同時に、振動が手のひらに伝わってくると思います。
この「声」と「振動」を常日頃、抱っこしながら感じさせてあげてください。
産まれたばかりの赤ちゃんは、いつも聞こえるこの「声」と「振動」に安心感を抱きはじめます。
この声の人は安心して良いんだ、そう思ってもらえると、夜泣きをあやす時にとてもスムーズに対応できるようになります。
自分の子供なのに抱っこすると泣かれる。
そんなパパが多いのは、この「安心感」が足りていないからです。
練習として、手を触れさせながら優しく声を聞かせるようにしましょう。
どうしても泣き止まない・そんな時は隣にいてあげる
子守唄を歌っても、授乳をしてみても、何をしても泣き止まない時はあります。
前述した
4.体調不良
5.歯の生え始めや成長痛
6.免疫機能の成長
7.月の満ち欠け
身体の成長や反応が影響するので、どうしても泣き止みづらいです。
中でも月の満ち欠けは、原因もおさまるタイミングも掴めません。
こういう時は、赤ちゃんの気が済むまで泣かせるしかありません。
親がしてあげられることは、隣で見守ってあげることです。
「どうにか泣き止ませないと!」と考える必要はありません。
この気持ちは親にとっても、赤ちゃんにとってもプレッシャーになってしまいます。
「そんな時もあるよね」と、諦めるくらいの方が良い塩梅の対応ができます。
身体をさすったり、トントンしたり、ゆっくり子守唄を聞かせてあげたり。
「眠れなくてつらいね」という気持ちで、優しく見守ってください。
本当にできることが無いと感じたら、隣で寝っ転がっているだけでも良いと思います。
隣で泣かれ続けられると、イライラしてしまいますよね。
その気持ちも分かります。
そんな時は「わたしも辛いけど、あなたももっと辛いよね」と頭の中を切り替えましょう。
表面上でも良いんです。
できるだけ、赤ちゃんの全てを受け入れる姿勢で接してあげてください。
その頑張りは、将来の親子関係を良いものにしてくれるはずです。
【最後に、、、】夜泣きは悩んで当然のこと。相談する場所を決めておこう。
子どもの夜泣きは自分でどうにかしないと、、、と思っていませんか?
夜泣きによる睡眠トラブルは、家庭によって大きく個人差があります。
ひどい夜泣きを自分ひとりで解決できたとしたら、それはむしろ凄いことです。
いざ育児で問題が起きた時に途方にくれないよう、相談できる場所をあらかじめ調べておきましょう。
自治体の育児支援や地域の小児科を頼ろう
実際に育児が始まると、それまでのように何かを考えたり調べたりする時間が取れなくなります。
物理的に時間が無くなるだけでなく、精神的にもその時間を確保するのが辛くなる可能性が高いです。
家族や親族のサポートが、想定していたより少ない場合もあります。
自治体や保育所、近くの小児科など、あらかじめ頼れそうな施設を調べておくのが、より堅実な育児準備と言えるでしょう。
こういった場所は子どもの体調面だけではなく、育児全般の相談にのってくれる場所も多いです。
自治体にもよりますが、比較的安価で、手軽に赤ちゃんを預かってくれる保育施設がある地域もあります。
託児を予約できる歯医者なども最近では増えている印象があります。
赤ちゃんの夜泣きによる睡眠トラブルは、解決が本当に難しいです。
悩んでいる人がたくさんいるので、自治体や育児支援サービスでは様々な回答やアドバイスを持っている場合が多いです。
近隣のサポート施設に目星を付けておくのが、未来の自分と赤ちゃんを守ることに繋がります。
自分で解決しなければ、、、というプレッシャーを自分に与えないようにしましょう。
赤ちゃんを育てるためには、自分自身のことも大切にしなければいけないことを忘れないでください。